フロートガラスとは?「板ガラス」の違いは?

家を新築するとき、あるいは、ガラスが割れたときには、ガラスについていろいろな疑問を持つことになる方も多いようです。

ここでは、フロートガラスとは何かを解説します。フロートガラスの加工例も紹介していますので、気になる方はじっくり読んで疑問を解消してください。

フロートガラスと板ガラスの違いとは?厚みなどの特徴を詳しく解説!

フロートガラスと板ガラスの違い

結論からいえば、フロートガラスと板ガラスは全く同じものです。フロートガラスは、ガラスの製法からその名前が付いています。板ガラスは、その形状からその名前が付いています。強化ガラスや防音ガラスは、「強化」も「防音」も、そのガラスが持っている性能で、これらのガラスは、性能からその名前がついているのです。

ガラスの生産工程からに考えれば、板状のガラスを砂から作るガラスメーカーが毎日生産している板状のガラスを、ガラスの「一次品」といいます。このガラス「一次品」を生産するガラスメーカーが、AGC、日本板硝子、セントラル硝子です。また、この板状のガラスから、「二次加工品」とよばれる強化ガラス・合わせガラス・複層ガラスをつくる会社は、ガラスの「二次加工品」メーカーです。DDGは、これらを含む世界のガラスメーカーから板状のガラスを仕入れて、ガラスの「二次加工品」を作っているガラス二次加工品メーカーです。

ところで、現代、ガラスメーカーのつくる板状のガラスは、大きく分けて2つの製法からできています。ほとんどのガラスは、いわゆる私たちが普段目にしている透明の板状のガラスの大半は、「フロート法」により、そして、パターンガラス(型板ガラス)は、「ロールアウト法」により製造されています。

したがって、家の窓ガラス、棚やドアなどに付いているパターンガラス以外のガラス、テーブルトップの透明なガラスなどにも、フロートガラスが使用されています。

フロート法とは?

フロート法による板状のガラスの作り方は、つぎのとおりです。

珪砂を主原料とする砂状の原料に熱を加えて融かします。融けたガラス原料を次工程の「フロートバス」と呼ばれる融かした「スズ(錫 Sn)」をプールしている窯へ流し込みます。ガラスの比重は2.5、スズの比重は7.28なので、融けたガラス原料は、融けたスズの上に浮きます(=Float フロート)、その厚さを均一にして、広がります。この結果、スズに浮かんだガラスは、スズに接した面も、そうでない面も、その両面が極めて平滑な板状のガラスとなります。そして、平滑な板状のガラスは、次工程でロールの上に転がりながら、リボン状になり、ゆっくり冷やされて板状のガラスとなります。この製法は、イギリスのピルキントン社(現在、日本板硝子の子会社)によって開発されました。

つい150年前までは、ガラスは、人間が息を吹いて作る「吹きガラス」でできるものを基準としていました。平たい板状のガラスを直接作る方法はなく、吹きガラスをまだ軟らかい間に切って開いて平らにして作っていました。何とか板状の大きなガラスをたくさん作れないか、それが課題でした。そこで、いろいろな方法が考えだされました。ロールアウト法、フルコール法、コルバーン法など、いくつも板状のガラスの製造方法が開発されましたが、これらの3製法は、いずれも板状のガラスの表面が平面ではなく、凹凸がありました。平滑性が求められるガラスは、製造後のガラスの表面を磨いて平滑度を出していました。そして、初めから平滑な板状のガラスが製造できる最良の製造方法が「フロート法」だったのです。

フロートガラスの特徴

フロートガラスは完全な平らである以外にも、さまざまな特徴があります。以下に、フロートガラスの主な特徴を紹介します。

完全な透明ではない

フロートガラスは透明ですが、実際は、すこし緑色がかっています。比較するものがあればわかりやすいですが、ガラスのエッジ(端)から見るとはっきりとわかります。フロートガラスが緑色なのは、ガラス成分の中に含まれている鉄分のためです。この鉄分含有量を低く抑制しているガラスは「高透過ガラス」と呼ばれます。

厚みの種類が豊富

フロートガラスは、製品厚みがたくさんあります。JIS R 3202では、「建築用、その他各種の用途」に使用するフロートガラスは、2~25mmでの14種類が用意されています。

値段が安い

フロートガラスは、現在では最も普及しているガラスで、フロート法によって大量生産できることから、値段を安価に設定することができます。

フロートガラスの加工例

強化ガラス・合わせガラス・複層ガラスは、一次品のフロートガラスに二次加工を加えたものです。むかしは、もっぱら、これらの二次加工をしないで一次品のフロートガラスを切断し、エッジを面取りしたガラスが、住宅の窓ガラスの通常品でした。最近は、住宅の窓ガラスにも、省エネの観点から「複層ガラス」が推奨されるようになっています。

また、フロートガラスの表面を銀引きすることで、鏡にもします。最近、オフィスのエントランスなどでよくみかけるカラーガラスも、フロートガラスの表面に塗料を吹き付けて加工したものです。

二次加工として、「曲げ加工」をガラスに施すこともできます。型にフロートガラスを乗せて加熱炉に入れ、600度近くまで熱すると、ガラスを割らずにガラスを曲げることができます。

さらに、2枚以上のガラスを中間膜という樹脂で張り合わせてつくる「合わせガラス」では、例えば「ガラス+中間膜+ガラス」のそれぞれの厚みの合計値が、出来上がる1枚の合わせガラスの厚みとなります。ガラスが19mmであれば、39.52mm以上の分厚いガラスにすることもできます。合わせガラスとは、ガラスとガラスの間に特殊中間膜を挟んで加熱圧着させたものですから、ガラスが割れたときでも破片が中間膜に付いているので飛び散ることがなく、「安全ガラス」とされています。

まとめ

フロートガラスと板ガラスはおなじもの、強化ガラス・合わせガラス・複層ガラスなどは、フロートガラスを加工して製造されています。規格品でも厚みの種類が豊富で、値段も安いという特徴があります。家を新築するときやガラスが割れて交換が必要になったときには、用途などもよく考えて商品選びを行いましょう。

弊社ショールームでは、フロートガラスとその他のガラスを単板でご用意しています。ガラスとガラスの間に挟むことのできるメタルメッシュなどのマテリアルもありますから、ガラスとマテリアルをお手に取って、いろいろと組み合わせていただくことができます。

弊社ショールームに、どうぞ、お越しください。

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