合わせガラスとは?
皆さんは「合わせガラス」をご存じでしょうか。合わせガラスは、その特長を活かして、建築用のみならず、自動車などのフロントガラスに使われています。日本産業規格(JIS)でも、合わせガラスを自動車用や建築用に分けています。DDGでは、建築用の合わせガラスをご用意しています。ここでは、建築用の合わせガラスを説明します。
合わせガラスとは、2枚のガラスをくっつけて、1枚にしたガラスのことです。2枚のガラスの間には、「中間膜」という樹脂をはさみます。中間膜をはさんだ2枚のガラスをオートクレープという窯にいれて熱を加えます。熱を加えることで、中間膜は溶けて透明になり、2枚のガラスをくっつけます。このように、中間膜で2枚のガラスをくっつけたガラス全般を「合わせガラス」と呼びます。
合わせガラスの厚みはどれくらい?
合わせガラスは、「ガラス+中間膜+ガラス」の基本構造を有しています。したがって、合わせガラスの厚みは、2枚のガラスの厚みと中間膜の厚みで決まります。ガラス1枚の厚みは3~19㎜ですが、これに中間膜の厚みが加わります。通常、合わせガラスの中間膜は1.52㎜ですが、仕様により、これよりも厚くすることもできます。
例えば、6㎜ガラス2枚と1.52㎜の中間膜で構成されている合わせガラスなら、6㎜+1.52㎜+6㎜=13.52㎜の厚みがあります。
合わせガラスの特長は?
合わせガラスは、「ガラス+中間膜+ガラス」の基本構造を有していますが、その中間膜こそが、合わせガラスの特長であり、この中間膜の存在により、合わせガラスには、次のような特長があります。
1.ガラスが割れた時の飛散防止
一般のガラスは、割れた時に大きな破片が生じ、飛散する危険性があります。それに対し、合わせガラスは、ガラスが破損しても、ガラス破片自体が、飛散しません。なぜなら、ガラス自体が中間膜と密着しているからです。ガラス破片は中間膜にくっついて飛び散らず、ガラス破片だけで落下することがありません。この特長によって、合わせガラスは「安全ガラス」と呼ばれます。例えば、台風などの時に石が飛んできて合わせガラスに当たり、ガラスが割れたとしても、そのガラス破片は飛散しません。ガラス破片は中間膜にくっついているのです。ですから、ガラス破片による怪我を回避することができます。
2.空き巣や窃盗などの防犯
合わせガラスは、窓として使用されている場合、防犯に役立つガラスと考えてもよいと思います。なぜなら、外から空き巣や窃盗が、クレセントなどの錠を開けようと、外側のガラスを破損しても、まず、その破損したガラスが落ちずにそのままの場所にとどまっているし、それを取り除いても次には中間膜があるわけで、その向こうにさらにもう一枚ガラスがあって、クレセント錠まで、なかなかたどり着けません。そして、クレセントにたどり着けない以上に、そこまでのプロセスに時間がかかってしまうため、空き巣や窃盗などの防犯対策には、たいへん効果的です。
3.紫外線カット
合わせガラスは、その中間膜に紫外線吸収剤が混入されているので、太陽光に含まれる紫外線を99%カットすることができます。そのため、人間の日焼けや、建具家具などの色褪せを防ぐことができます。
4.装飾性
合わせガラスは、その中間膜にさまざまな素材を挟み込んで、つくることができます。例えば、DDGのメタルメッシュガラスは、メタルメッシュという素材をガラスとガラスの間に挟み込むことで、その装飾性が非常に高まります。メタルメッシュ合わせガラスは、照明とのコラボレーションにより、すばらしい空間を演出します。
合わせガラスはどんな場所に使われる?
例えば、外装ガラスとして一般的な「窓」全般につかわれます。例えば、一般住宅(戸建住宅やマンションなど)や公共施設(病院、学校、役所など)の窓、事務所ビル(オフィスビルなど)や商業施設(モールや店舗など)のカーテンウォールなどです。特に、防犯が求められる道路に面した1階の窓に用いられることが多いです。
また、内装ガラスとしては、例えば、一般住宅(戸建住宅やマンションなど)、公共施設(病院、学校、役所など)、事務所ビル(オフィスビルなど)、商業施設(モールや店舗など)のパーティションや壁材などです。
まとめ
今回は、合わせガラスの特徴や目的、使われる場所などについてご説明しました。合わせガラスはガラスの飛散防止や防犯、紫外線カット、装飾の目的で使用されています。特にデザイン性を求める場合は、メタメッシュガラスなどが、特におすすめです。