ガラスには、色・厚み・性能など、さまざまなタイプがあります。
今回は、普通のガラスと高透過ガラスではどう違うのか、説明します。また、ホワイトガラスについても、簡単に解説します。

ホワイトガラスの特徴とは?高透過ガラスと普通のガラスの違いも紹介

高透過ガラスとは?

通常、私たちが使っている「普通のガラス」は、パターンガラス(型板ガラス)を除いて、フロートガラスです。そして、高透過ガラスは、高い可視光線透過率を有するガラスのことを言い、フロートガラスの一種です。では、両者の違いは何か。色味です。(以下、ここでは、高透過ガラス以外のフロートガラスを「フロートガラス」と呼んで説明します。)

試しに、ガラスをエッジ(端)から見てみましょう。高透過ガラスは、面から見てもエッジから見ても、全く透明です。なんだ、当たり前ではないか、ガラスは透明なんだから、とお思いになるのが普通で常識なのでしょう。しかし実はこの「面から見てもエッジから見ても、全く透明」というのは、かなりレアなことなのは、ガラス業界では常識です。それは、フロートガラスをエッジから見るとわかります。フロートガラスは、明らかに緑色がかっています。(写真↓は、上がフロートガラス、下が高透過ガラスです。)

高透過ガラスと普通のガラスの違いは?

高透過ガラスとフロートガラスの色味の違いは、一体、なにに起因しているのでしょうか。

ガラスの成分

ガラスの主成分は、シリカ(二酸化ケイ素SiO2)とソーダ灰(酸化ナトリウムNa2O)とライム(酸化カルシウムCaO)です。これらは、およそ7:2:1の割合です。これに、酸化マグネシウムMgO、酸化アルミニウムAl2O3、酸化鉄Fe2O3などが、少量、含まれています。

フロートガラスが緑色がかっているのは?

上述のフロートガラスの成分のなかで、ごく少量ではありますが(組成比で0.14%以下)、酸化鉄がガラスに含まれています。原材料に不純物として混入している鉄分ですが、これが、フロートガラスが緑色がかっている原因です。高透過ガラスは、原料と製造条件を調整し、その酸化鉄の含有量を下げて、可視光線透過率を上げています。

高透過ガラスは、ガラスを通して物をみても、ガラス自体の色がありませんから、その物の色を正しく見ることができます。展示してあるものの色を正しく見ることができるように、例えば、博物館・美術館の展示ケース、ブティックや呉服店のショーウィンドウ、各種ショールームなどに使用されています。DDGでは、合わせガラスのガラスの中に挟んだメタルメッシュなどの色味を見て頂きたいので、100mm角サンプルは、基本的に高透過ガラスで作っています。

値段

日本では、高透過ガラスとフロートガラスの販売価格は、かなり違います。高透過ガラスは高額です。しかし、DDGの高透過ガラスは、そこまで高くありません。

ホワイトガラスとは?

ホワイトガラスとは、その名前のとおり白色のカラーガラスのことです。通常は、フロートガラスの裏面に白色塗料を塗布することでつくります。フロートガラスには上述の通り緑色が付いていますから、このホワイトガラスは若干緑色のカラーガラスにみえます。しかし、高透過ガラスを使い、その裏面に白色塗料を塗油すれば、純白の「ホワイトガラス」を実現することが可能です。

ホワイトガラスは、壁材として、オフィスや店舗デザイン、ショールムなどで採用されています。

まとめ

今回は、高透過ガラスとは何か、また、高透過ガラスとフロートガラスの違い、そして、ホワイトガラスについて解説しました。さまざまな機能を持つガラスがありますので、目的に合わせて、最適なガラスを選びたいですね。

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