構造用合板の種類について詳しく解説!コンパネやベニヤ板との違いは

住宅などの建物を建築するときに、欠かすことができない建材の1つに「構造用合板」と呼ばれるものがあります。

 

この記事では、構造用合板について素人でも分かりやすいように詳しく解説しています。

他にも、住宅建材として使用されている、見た目が似ているコンパネやベニヤ板との違いや、構造合板の種類についても紹介しているので、気になる方はぜひご覧ください。

構造用合板の種類について詳しく解説!コンパネやベニヤ板との違いは

構造用合板とは

構造用合板とは、建築資材として構造用下地に使用される板材のことです。

物置や小屋などでは、構造用合板が剥き出しの状態で壁材として使用されていることもありますが、一般住宅では目には見えないように施工されていて、壁紙や化粧板などの下地として用いられています。

 

構造用合板は、その名の通りに複数の板が貼り合わされて構成されていて、一般的なサイズは縦横が910mm×1820mm、厚みが12mmとなっています。

構造用合板は、ホームセンターやインターネット上でも販売されていて、プロ向けの建材ではありますが、誰でも簡単に手に入れることができます。

コンパネやベニヤ板との違いとは

構造用合板は、お近くのホームセンターや建築資材を販売しているお店などに行けば、現物を見ることができます。

しかし、他の板材と見分けがつかないという方も少なくないのが現実です。

 

ホームセンターなどには、構造用合板と見た目が似ているコンパネやベニヤ板も販売されているので、それらとの違いについて紹介します。

 

コンパネとは

コンパネも、構造用合板と同じく、複数の板を貼り合わせて作られており、一般的には5枚の板で構成されています。

厚みも、一般的なサイズが12mmなので区別がつきにくいですが、サイズは900mm×1800mmと若干ですが構造用合板よりも小さいのが特徴です。

 

構造用合板は、構造用下地に使用されるのに対して、コンパネはコンクリートの型枠として屋外で使用されることから、見た目に考慮して作られていません。

構造用合板と比較したときに、表面がガサガサになっているものが多く、それ自体が歪んでいる場合もあります。

 

ちなみに、コンパネという名前は、その用途である「コンクリートパネル」からきています。

一概にはいえませんが、比較的安価で販売されているので、それも構造用合板とコンパネを見分ける目安として役立つでしょう。

 

ベニヤ板とは

ベニヤ板とは、木材をかつらむきにした単層の板で、一般的なサイズは構造用合板と同じく910mm×1820mmですが、厚さは0.6mmの薄いものから28mmの厚いものまで多く流通しています。

 

用途は、一般的には構造用合板と同じように下地材として使用されますが、化粧ベニヤと呼ばれる表面をきれいに加工した商品も販売されていて、仕上げ材として使われることもあります。

 

構造用合板の種類について

構造用合板は、次項で紹介する厚さによる違いもありますが、その種類は「樹種」「接合部分の耐久性」「ホルムアルデヒドの放出量」によって分類されます。

以下に、それぞれの詳細について紹介します。

 

樹種

構造用合板を構成している樹種は、主に「針葉樹」と「広葉樹」の2つに分類されます。

 

杉やヒノキなどの針葉樹は、木目が荒々しくて見た目がきれいではないのが特徴で、比較的安い価格で販売されています。

ラワンやシナなどの広葉樹は、木目がきれいで強度が高く、価格は高めに設定されています。

 

接合部分の耐久性

構造用合板を構成する板を、結合する接着剤の耐久性によって「特類」「1類」「2類」の3つの等級に分類されます。

特類が最も水分に強く、そのままの状態で外壁や屋根の下地に使用されますが、2類になると水分に弱いため、屋外で使用されることはありません。

 

ホルムアルデヒドの放出量

ホルムアルデヒドの放出量によって、構造用合板は「F☆」から「F☆☆☆☆」の4段階のランクに分けて販売されています。

以前は、ホルムアルデヒドの放出量が最も少ないF☆☆☆☆以外も、住宅建材として使用されていましたが、現在は使用できなくなっています。

 

構造用合板は厚みによって用途が変わる

前記した通りに、一般的な構造用合板の厚さは12mmですが、それ以外にもいろいろな厚みのものが建築資材として利用されています。

以下に、構造用合板の厚みによる用途の違いを紹介します。

 

9.0mm

9.0mmの構造用合板は、12mmのものと同様に壁の下地に使用されることが多いです。

床や屋根の下地にも用いられることもありますが、強度的に不安が残るため12mm以上のものが選択されるのが一般的です。

 

12.0mm

壁や床や屋根の下地材として、最も使用されるのが12mmの構造用合板ですが、構造的にもう少し強度が欲しい場合は15mm以上が選択されることもあります。

 

15.0mm

15.0mmの構造用合板は、床の下地材として選択されることが多くなっています。

壁や屋根の下地として使われる場合もありますが、一般的な12mmよりも、かなり重みがあるため、構造的に頑丈にできても施工がしにくいデメリットがあります。

 

24mm

24mmの構造用合板は、床の下地材として使用され、準耐火性能のある構造用合板を用いれば、根太を使わない工法で床を構成することができます。

価格は12mmと比べると、かなり高くなりますが、根太材分の材料費が必要なくなり、手間も省けるため、工期を短縮できます。

 

28mm

28mmの構造用合板も床の下地材として使用され、より性能が良い床に仕上げることができます。

 

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