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建築意匠のための素材選び|メタルメッシュを挟んだガラスという選択

ガラスに「素材」を加えるという発想

ガラスは本来、透明であることが価値とされてきた素材です。
しかし、空間デザインの領域では、その「透明さ」だけでは表現しきれない場面が増えています。

質感、陰影、奥行き。
そうした要素を加えるために、ガラスそのものに別の素材を組み合わせるという考え方があります。

今回ご紹介するのは、イタリア製メタルメッシュをガラスの中に封入した、特注の合わせガラスです。

製品情報:メタルメッシュガラス

透明なガラスでは表現できないこと

一般的なガラスは、視線を通すか遮るかという二択になりがちです。
すりガラスやフィルムなどの手法もありますが、いずれも「機能」としての解決に寄っています。

一方で、空間に求められるのは必ずしも機能だけではありません。

・光の柔らかさ
・視線の抜け方
・素材としての存在感

こうした要素は、単体のガラスではコントロールしきれない領域です。

メタルメッシュを封入するという手法

そこで用いられるのが、合わせガラスの中間層に異素材を挟み込む手法です。

ガラスとガラスの間に金属メッシュを封入することで、
透明性を保ちながらも、視覚的な層を持った素材へと変化させることができます。

完全に遮るのではなく、完全に見せるのでもない。
その中間にある繊細なバランスをつくれる点が、この手法の特徴です。

事例|OXILLAメッシュの表現

今回採用したのは、イタリアの Manifattura di Domodossola が展開する、インテリア向けブランド OXILLA の素材です。

Manifattura di Domodossolaは、1913年から続く「編み」の技術を背景に、レザーグッズ、家具、インテリアなどに向けた高品質な編み素材を手がけてきたメーカーです。OXILLAはその中でも、ラグジュアリーな家具・内装分野に特化したブランドとして位置づけられています。

つまり今回の素材は、一般的な工業用メッシュではなく、もともと空間や家具を装飾するための「意匠素材」です。

ヨット、航空機、住宅、店舗、ホテルの壁面や家具、椅子、小柱などを彩る素材として展開されており、さらにガラス下・ガラス内での使用にも触れられています。

そのため、ガラスに封入したときにも、単なる金属の網ではなく、
編み地としての立体感、素材感、光を受けたときの表情が生まれます。

このガラスの価値は「メッシュで視線を遮る」ことではなく、
イタリアの編み素材をガラスの中に閉じ込め、空間のための表現素材に変えることにあります。

標準的なガラスや汎用メッシュでは得られない、素材そのものの存在感。
それが、今回OXILLAを選ぶ理由です。

 

 
 
 
 
 
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空間における使い方

このようなメタルメッシュを封入したガラスは、
単なる仕切りや面材ではなく、空間の印象を決定づける要素として機能します。

例えば、

・店舗の象徴的なパーテーション
・ブランド性を重視した内装
・空間に奥行きを与える壁面

といった場面で、その効果を発揮します。

視線を制御するための素材というよりも、
空間の質を引き上げるための素材としての位置づけが適しています。

標準品ではなく特注である理由

このようなガラスは、既製品として成立するものではありません。

メッシュの選定、ガラスの構成、ラミネート条件など、
複数の要素を前提に設計する必要があります。

そのため、一般的なガラスと比較するとコストは高くなりますが、
その分、他にはない表現を実現することが可能です。

まとめ|素材によって空間の質は変わる

空間デザインにおいて、素材の選択は最終的な印象を大きく左右します。

メタルメッシュをガラスに封入するという手法は、
ガラスに新たな役割を与える試みの一つです。

特に、意匠性を前提とした素材を用いることで、
単なる機能ではなく「表現」としての価値を持つ建材へと変わります。

標準的な選択肢では実現できない空間を求める場合、
こうした素材の可能性を検討する価値があると言えるでしょう。

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