日本の防犯ガラスと欧州規格の防犯ガラス
日本の防犯ガラスと欧州規格の防犯ガラスには、構造や性能基準に違いがあります。以下に両者の特徴と比較を示します。
日本の防犯ガラス
日本の防犯ガラスは主に合わせガラス構造を採用しています。この構造は、2枚以上のガラスの間に特殊な中間膜を挟み込んで接着したものです。
特徴
- 打ち破りとこじ破りに対する耐性を重視
- 鋼球落下試験(P1A〜P5A)と、ドライバーによるこじ破り試験を基準として採用
- 飛散防止効果が高く、災害時の安全性も確保
メリット
- 日本の犯罪手口に特化した防犯性能
- 割れても大きな破片が落下しにくい安全設計
- 防音性能やUVカット効果も兼ね備える
デメリット
- 欧州規格と比べて、より過酷な攻撃に対する耐性が低い可能性がある
欧州規格の防犯ガラス
欧州規格は、より厳しい基準を設けており、特にP6B、P7B、P8Bクラスでは高い防犯性能を要求します。
特徴
- ハンマーと斧による連続打撃試験を採用(P6B、P7B、P8B)
- より実際の侵入行為に近い状況を想定した試験方法
メリット
- 凶悪な強盗犯による攻撃にも耐えうる高い防犯性能
- 国際的な基準に準拠しているため、グローバルな評価が得やすい
デメリット
- 日本の一般的な犯罪手口に対しては過剰な性能を持つ可能性がある
- コストが高くなる傾向がある
まとめ
両者を比較すると、日本の防犯ガラスは国内の犯罪傾向に適した実用的な性能を持ち、安全性と経済性のバランスが取れています。一方、欧州規格の防犯ガラスは、より高度な防犯性能を提供しますが、コストが高くなる傾向があります。選択にあたっては、設置場所や求める防犯レベルに応じて適切なものを選ぶことが重要です。
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