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冬に暖房をつけていても部屋が暖まらないという悩みを持つ家庭もあるでしょう。
それは、もしかしたらコールドドラフトが原因かもしれません。
今回は、コールドドラフトとはどのような現象なのかを解説し、効果的な対策をまとめました。

コールドドラフト対策は効果的?コールドドラフトについて解説します

コールドドラフトとは?

冬場になると窓周辺が非常に寒いと感じることがあるでしょう。
窓周辺はガラスが屋外の熱を伝えてしまい、窓辺の空気を冷やしてしまいます。
冷えた空気は下に流れる性質があり、温かい空気は上に流れる性質があります。
窓辺で冷えた空気は足元に流れ込み、暖房で暖まった空気は天井に向かい流れていきます。
この現象のことを「コールドドラフト」と呼ぶのです。

コールドドラフトが起こっている場合、床近辺と天井近辺とで5度以上の温度差が生じる場合があります。
結果として、上半身は暖かくのぼせてしまうのに、足元だけが寒くなる場合があります。
足元が寒いときに暖房を強くしても暖まらない場合には、このコールドドラフトが起こっている可能性が高まります。

コールドドラフトが起こる原因

ではどうしてコールドドラフトが発生するのでしょうか。

家の構造の問題

近年では開放的な室内空間を確保するために、吹き抜けスペースがある住宅や、リビング内に階段がある住宅が増えています。
家族とのコミュニケーションがとりやすいなどのメリットが得られる構造として人気です。ですが、天井が高いために天井付近と床面との温度差が生まれやすい構造とも言えます。
温度差があることでコールドドラフトは起こりやすくなります。

遮熱性が低い窓

冬場どんなに暖房をつけ部屋を暖めても、室温は室外へと流れていきます。
住宅設備の中で室温の流失が最も発生する場所といわれているのが「窓」です。
室温の熱が窓から逃げ出す割合は、全体で見たときには6割ほどになるともいわれています。

近年の住宅でも熱を逃がさない「断熱効果」がある複層ガラスを採用する流れがあるのは、この室温の流失を防ぐためです。
複層ガラスではない場合や、断熱効果が低い窓だと、コールドドラフトが発生しやすくなります。

コールドドラフト対策

コールドドラフトがどのような現象か分かったところで、コールドドラフトを防ぐための対策について解説します。

空気を循環させる

吹き抜けやリビング階段などがある場合には、空気を循環させ天井付近と床付近の温度差を少なくする方法がいいでしょう。
天井付近にプロペラのような設備が設置されているのを目にしたことがあるかもしれません。
これはシーリングファンと呼ばれる設備で、部屋の空気を循環させる効果が得られます。
高い位置から空気をかき混ぜてくれます。
ただ、シーリングファンの場合、既設住宅では設置が難しい場合があります。

このようなケースではサーキュレーターを活用することで同じような効果が得られます。
サーキュレーターは床付近から天井方向に向けて空気を循環させる設備です。
扇風機に比べ風が強く遠くまで届く特徴があります。

窓辺を暖める

窓辺が寒いとコールドドラフトは起こりやすくなります。
そのため窓辺の空気を暖めればコールドドラフトは起こりにくくなります。
窓際にパネルヒーターを設置したり、結露防止ヒーターを設置したりする方法があります。
窓辺が寒い住宅は結露も激しく起こる場合が多くなります。
窓辺を暖めることは結露防止にもつながりますよ。

丈の長いカーテンを設置

窓際からの寒さをシャットアウトできるよう、丈が長く厚地のカーテンを設置する方法があります。
断熱効果が高い素材のカーテンを選ぶとより効果的でしょう。
床面との間に隙間があると、そこから冷たい空気が入り込むため床面との隙間がないものを選びましょう。

雨戸やシャッターを閉める

窓の外側に設置されている雨戸やシャッターを閉めておくことでもコールドドラフト対策となります。
窓と外気との間に雨戸やシャッターがくることで、空気の層ができるため熱が伝わりにくくなるのです。
ただ雨戸やシャッターを閉めると室内が暗くなるため、日中は不向きな対策です。

断熱性能を持たせる

窓辺が寒い原因の1つが、窓から屋外の寒さが入り込むためです。
窓から室内の暖かい熱が逃げていると解説しましたが、同時に寒さが伝わってきます。
暖かさと寒さが入れ替わることを防ぐ効果があるのが断熱性を高めた窓ガラスです。
断熱性能は既存のガラスに断熱シートを貼ることでも得られますが、窓ガラス自体を取り換えるのも方法の1つです。

特に1枚ガラスの窓の場合は、ガラスを2枚以上重ねて作る複層ガラスにすることで断熱効果が高まります。
特に寒さを感じやすい北側や西側の窓だけでも断熱性能が高い窓ガラスに変えると、コールドドラフト対策となりますよ。

まとめ

足元が寒く感じるコールドドラフト対策は、室内の空気を循環させるなど温度差が生まれないようにする方法があります。
ただ窓付近が寒い状態は続くため根本的な対策にはなりにくいでしょう。
窓ガラスそのものを断熱性能が高いものにすることで、窓辺の室温低下が防げます。
窓辺が暖かければ温度差が生まれないため効果的なコールドドラフト対策となるでしょう。
断熱性能が高いガラスに交換すれば暖房効率もアップしますよ。

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